有線の終りとIPv6インターネット

オタクにとってインターネットは人権。事前にすべての手続と工事、設定を済ませ、Wi-fiまで使える状態で引っ越しをした。

光ファイバを敷地境界付近のポールで受けて埋設し、クローゼット内の造作ラックで立ち上げ、ONUに接続。

クローゼット

ポールは倒木による停電対策を盾に減額を押し通したが、単に見た目の観点で家に支持点がつくのが嫌だった。それはモーターショウで美しく存在を放つ発売予定モデルが、ディーラーに展示されると法規制やナンバープレートといった細かな積み重ねで一気に輝きを失う、そんな事態を恐れる購入検討者の気持ちに近い。

模型で見て第1案で決めたシャープな立ち姿の軒先に電線やファイバが伸び、ゴテゴテ取り付く姿は見たくなかった。

 

2次側は金融IT時代の先輩が、家造りのときに余らしたTSUKOのCat.6ケーブルをもらい施主支給した。のちのちの技術進化時にケーブルを交換できるようPF管内に配線しすべての部屋にLANコンセントを設置した。

住宅の工事は今回が初めてだけれど、驚いたことに通信ルートという考えがなかった。在来工法の場合、一般的に通信用の経路は、通せるところに通すのだという。

施工も電気工事の方が行う(コンセント周りをいじるのは電気工事免状が必要となるためそれ自体は住宅なら合理的)ため、カテゴリ違いやRがキツイところなど出るだろうことは想定できる。気になる人は自分で図面を書いたほうがいいと思う。

回線はフレッツ 光ネクスト ファミリー・ギガラインタイプ、プロバイダはSo-netでIPv6 IPoEオプションを申し込んだ。
(NURO光や、より早いauひかり ホーム5ギガ・10ギガはサービス提供範囲外。)

Wi-FiルータはIPoE対応(DS-Lite, MAP-E両方)とメッシュの観点からWTR-M2133HPを選定。屋外にある気象センサーやIPカメラにも電波が届いており使い勝手は悪くない。

心配していた人口が増えるGW、お盆でも問題ない速度が出ている。
ちなみに有線接続すれば500Mbps程度出ることもあったけど、もう家のMacBook Proどころか、会社用のSurface LaptopにすらRJ45がない時代。1年半ものあいだ、本当に1度も有線LANを使わずに生活している。

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ここまで読んでくれた、「CAT6 家」「LAN PF管 Web内覧会」などで検索してきただろうあなたに書く。6Aや7なんて方もいるかも知れない。

現実では、大容量の動画にとTVの近くに設置されたRJ45が、子どもたちにいつか「これなあに?」なんて聞かれる日は近い。HDMIにさした親指ほどのスティックで、世界中のコンテンツにアクセスできてしまう時代だ。

地上波、衛星用と2系統の同軸ケーブルも屋内はLAN同様張り巡らせたが、気がつけばアンテナすら建てないまま、これまで生活できてしまった。

自宅で仕事する時代が来るからと、こだわりのケーブルをすべての部屋に敷いた選択が間違いだったと言うには、この家のライフサイクルからするとまだ早すぎる。

だけどちょっと硬いCat.6ケーブルを配管に入れ家じゅう配線する行為に、減額時も疑問すら持たずどれほどのコストが掛かったのか把握していないが、検討くらいしても良かったかなと、ギークの僕ですら今や感じる時代になった。

電子レンジ?家電からの漏洩電波は今後より厳しい基準となるだろう。

通信速度?もうわかっているはずだ、無線LANの通信速度の進歩に。技術は平等には進まない、進みたい未来のために頭脳と資金が配分された方向へ向かう。
これまで長年使われてきた端子は今後もクラウドの中身や何かでは活用されるだろう、だけどもう我々が買うガジェットにはRJ45がついていないじゃないか。

オーケー、新居での生活を想像しよう。毎日お気に入りのタイルを使った台所で、揃いの調理器具で料理し、素敵な食器にサーブする。家族一緒のいただきますは、もちろん欲しかったあのダイニングテーブルでだ。

そこにLANケーブルが出てこないなら、再考することで、どれか一つくらいは実現できるかもしれない。1度も使わずとも同軸の削減は勧めないが、引込柱もやめれば、それら全部にYチェアを追加するのも無理ではないだろう。

 

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