ディテール:JINBO NK SERIE

住宅ブログの例にもれず、わが家の配線器具について触れる。

NK SERIE
建築家住宅といえば、神保電機のNK SERIE。ガイドランプ(緑色の表示灯)やチェックランプ(黄色の通電表示灯)のない、シンプルなもの。
僕ら夫婦は絶対にNKを使いたいというこだわりはなく、丸っこいのは嫌だな程度だったので、コストダウンの案として同じ神保のニューマイルドビー+NKプレートの組合せも検討したけれど、結局減額しきれず予算自体を増やしたどさくさでNK SERIEが生き残った。

実際に使ってみると色、形、肌ざわり、操作したときの感触全てが美しい。
車好きのガレージにはスポーツカーが収まるように、建築をよく知る人々に選ばれるのも無理はないだろう。

設置位置
以前住んでいた家は、暗くなると子どもがトイレに行ったり洗面に行くたびに大人が呼ばれて電気をつける、消す必要がありわずらわしさを感じていた。そのためある程度身の回りのことが大人の手を借りずともできるよう、人感センサー付き照明をリクエストしてあった。

念のため設計中にスイッチの設置位置を確認すると、建築家Sさんは基本的に取付高さをプレートのセンターで850mmにしているという。
一般的な住宅の1100-1200mm と比較するとかなり低いが、Sさんの言葉を借りれば低いと視界に入りにくくすっきりした感じがするとのことで、言われてみると高級ホテルなどは低い位置にスイッチをつけている。
当然バリアフリーの意味でも有効だろうと思う。

人感センサー以外の部分も子どもが自分で操作できるのは住み心地の良さになっている。

ディテール:有線の終りとIPv6インターネット

オタクにとってインターネットは人権。事前にすべての手続と工事、設定を済ませ、Wi-fiまで使える状態で引っ越しをした。

光ファイバを敷地境界付近のポールで受けて埋設し、クローゼット内の造作ラックで立ち上げ、ONUに接続。

クローゼット

ポールは倒木による停電対策を盾に減額を押し通したが、単に見た目の観点で家に支持点がつくのが嫌だった。それはモーターショウで美しく存在を放つ発売予定モデルが、ディーラーに展示されると法規制やナンバープレートといった細かな積み重ねで一気に輝きを失う、そんな事態を恐れる購入検討者の気持ちに近い。

模型で見て第1案で決めたシャープな立ち姿の軒先に電線やファイバが伸び、ゴテゴテ取り付く姿は見たくなかった。

 

2次側は金融IT時代の先輩が、家造りのときに余らしたTSUKOのCat.6ケーブルをもらい施主支給した。のちのちの技術進化時にケーブルを交換できるようPF管内に配線しすべての部屋にLANコンセントを設置した。

住宅の工事は今回が初めてだけれど、驚いたことに通信ルートという考えがなかった。在来工法の場合、一般的に通信用の経路は、通せるところに通すのだという。

施工も電気工事の方が行う(コンセント周りをいじるのは電気工事免状が必要となるためそれ自体は住宅なら合理的)ため、カテゴリ違いやRがキツイところなど出るだろうことは想定できる。気になる人は自分で図面を書いたほうがいいと思う。

回線はフレッツ 光ネクスト ファミリー・ギガラインタイプ、プロバイダはSo-netでIPv6 IPoEオプションを申し込んだ。
(NURO光や、より早いauひかり ホーム5ギガ・10ギガはサービス提供範囲外。)

Wi-FiルータはIPoE対応(DS-Lite, MAP-E両方)とメッシュの観点からWTR-M2133HPを選定。屋外にある気象センサーやIPカメラにも電波が届いており使い勝手は悪くない。

心配していた人口が増えるGW、お盆でも問題ない速度が出ている。
ちなみに有線接続すれば500Mbps程度出ることもあったけど、もう家のMacBook Proどころか、会社用のSurface LaptopにすらRJ45がない時代。1年半ものあいだ、本当に1度も有線LANを使わずに生活している。

***

ここまで読んでくれた、「CAT6 家」「LAN PF管 Web内覧会」などで検索してきただろうあなたに書く。6Aや7なんて方もいるかも知れない。

現実では、大容量の動画にとTVの近くに設置されたRJ45が、子どもたちにいつか「これなあに?」なんて聞かれる日は近い。HDMIにさした親指ほどのスティックで、世界中のコンテンツにアクセスできてしまう時代だ。

地上波、衛星用と2系統の同軸ケーブルも屋内はLAN同様張り巡らせたが、気がつけばアンテナすら建てないまま、これまで生活できてしまった。

自宅で仕事する時代が来るからと、こだわりのケーブルをすべての部屋に敷いた選択が間違いだったと言うには、この家のライフサイクルからするとまだ早すぎる。

だけどちょっと硬いCat.6ケーブルを配管に入れ家じゅう配線する行為に、減額時も疑問すら持たずどれほどのコストが掛かったのか把握していないが、検討くらいしても良かったかなと、ギークの僕ですら今や感じる時代になった。

電子レンジ?家電からの漏洩電波は今後より厳しい基準となるだろう。

通信速度?もうわかっているはずだ、無線LANの通信速度の進歩に。技術は平等には進まない、進みたい未来のために頭脳と資金が配分された方向へ向かう。
これまで長年使われてきた端子は今後もクラウドの中身や何かでは活用されるだろう、だけどもう我々が買うガジェットにはRJ45がついていないじゃないか。

オーケー、新居での生活を想像しよう。毎日お気に入りのタイルを使った台所で、揃いの調理器具で料理し、素敵な食器にサーブする。家族一緒のいただきますは、もちろん欲しかったあのダイニングテーブルでだ。

そこにLANケーブルが出てこないなら、再考することで、どれか一つくらいは実現できるかもしれない。1度も使わずとも同軸の削減は勧めないが、引込柱もやめれば、それら全部にYチェアを追加するのも無理ではないだろう。

 

ディテール:ペンダント

ダイニングのペンダントはlouis poulsen と決めていた。
個人的にはボリューム感と主張のある器具が好きだけど、建築家さんの決定は Toldbod 155 を1灯のみとのことだった。

Toldbod 155

高さは、テーブルから600mm。移住仲間の知人に依頼して発注。


検討している様子。

ちなみにその知人の指摘でフラットシーリングカバーなるものを知った。通常のシーリング用器具を取りつけず、天井内に収められるカバー。
言われてみると海外の建築例写真ではよく使われている。
勾配天井でも違和感なく、これから建てる人にはおすすめだと思う。


https://www.connect-d.com/c/18/290/954/lp-lb801-2

内部の電球は唯一の白熱灯。消費電力低減のため調光含め他の照明はすべてLEDにしているが、現状食卓は白熱灯が落ち着く。乳白色のガラス全体が柔らかく浮かぶ雰囲気がとても良く、建築家さんの言うことは素直に聞くものだと思う。

 

ディテール:外壁

家の美しさに係る部分は全て建築家にお任せすると決めた僕ら夫婦は、外観形状同様、外壁についても材質や色のリクエストはしなかった。
詳細設計でカラマツにしたいと聞き、木の種類に詳しくないこともありどんな木か調べてみた。

全国で3番目の森林面積を誇る長野県。その森で最も多い木が、寒さに強く杉やヒノキの育たない高地でも育つことのできるカラマツ。
一番気になる、木を外壁に使って腐らないのか?という点については、海や河川の工事用資材にも使われるほど水には強い材だという。

1999年に旧丸ビルが取り壊された時に、1920年(大正9年)に生木のまま埋められた地中杭の松柱が、約80年の時を経て三菱地所により地下から引き抜き調査が行われた。
目立った腐食なくほぼ当時のままの姿を見せた脅威的な生命力の松が、2002年に完成した現在の新丸ビルに展示されているのは有名な話だ。

工事終盤のとある週末。まもなく引き渡しになるのを待ちきれず、子どもたちと一緒に現場を見に行った僕らの目の前に、足場が外された外壁が真新しく輝いていた。
カラマツの板目に樹木が影を落とした様子はただただ美しいが、クリア塗装されたその表面は繊細で、森の中に建つ姿もどこかまだ居場所を探しているかのような違和感を覚えた。

カラマツ外壁

そんな僕の思いを察したのか、大工さんが「数年たつとそれはそれで渋い、いい感じになると思います」と言う。窯業系サイディング等、一般的な外壁材と異なり、経年によって味わいが出るのが無垢材の外壁のいいところだ。

鬼海弘雄さんのポートレートが頭に浮かんだ。たまたま通りがかった人のモノクロ写真にそれぞれの栄光や挫折、悩みや苦しみを見つけ、美しさを感じるのではないだろうか。もし修正によって皺のないつるつるの肌になっていたら、僕らはそれを好きになれるだろうか。

この家は風雨と寒暖、紫外線にさらされ歳をとっていく。僕らと一緒に。

 

子どもたちは足場とシートで囲われていたこれまでの現場から、予想外に対面した家の姿にはしゃいでいた。

カラマツってどんな木だろうと調べた中で、森林資源について書かれたテキストがあった。木は切らないほうが環境にいいというのは素人の思い込みで、人工林は間伐しないと密集したまま樹木が細くなり、根も伸びず土砂災害に弱くなる。また高齢化した木は二酸化炭素の吸収量が低下する。
地域の材を活用することで地元の木材関連産業にお金が落ち、土砂災害に強く二酸化炭素も多く固定できる森が循環する。

地域材利用の仕組みづくりは急務だという。木を循環利用して、これから子どもたちの世代にも森を残す。
「美しく、高性能で、暮らしに寄り添う家」を建てたいという僕らのリクエストに、建築家は素晴らしい答えを用意してくれたと思う。

ふと見上げると、外壁色に合わせて使い分けられた釘が、押縁に一定のリズムを与えていた。

 

仕様
外壁:脱脂カラマツ押縁押さえ
塗装:オスモカラー(外装用クリア)2回塗装、キシラデコール(ブラック)2回塗装
釘:SUS丸頭 
 

透明な壁

今回は窓についてです。
ガラスの天井とか、そういう話ではありません。

この投稿をInstagramで見る

軽井沢は今朝も氷点下。 昨夜19:00以降薪をくべずに夜中は無暖房ですが、室内は21度以上あるので温度計見ないと外が寒いのか暑いのかわからない🤔 朝起きて、薪ストーブつける前に窓のガラス面温度を計測、 #apw430 (431) は19度、木製FIXのトリプルは18度でした。 窓からの冷気が一切なくて、景色の見える壁みたいな気分。とても快適です。 #まだまだこれから寒くなる #軽井沢は札幌並みに寒いらしい #今冬は寒くなるのが楽しみ #YKKAP #全然結露の気配がない #この窓がなかったらこんな大開口絶対無理😱 #引っ越しの片付けが終わらなくて写真の角度が限られる😰 #エコハウス #ecohouse #トリプルガラス

shiro(@460)がシェアした投稿 –

家づくりについて調べる過程で絶対に譲らない項目として決めたのが、すべての窓を樹脂または木のトリプルガラスにすることだった。
なぜトリプルガラスを選ぶべきなのか、その性能については良い本がたくさん出ているので割愛する。

減額で和室からは床框や地袋が失われ単なる白い部屋となっても、3枚のガラスを残した判断は正しかったと、冬だけではなく1年を通して日々感じる。

和室はそのうち漆喰をDIYすればいい。後からだって、あれこれ考え楽しみながら手を入れられる。
でも良い窓に交換するのは違う。工務店に見積依頼をして高額な費用をかけ、住みながら騒音振動を我慢して実現する。どれも初めから世界標準の窓にしておけばしなくていい苦労だ。

窓から目の前の庭と雑木林を眺める。
我が家の快適な暮らしはもちろん建築家Sさんの空間創造能力によるものだけれど、その空間はこの窓の性能によって支えられているといっても過言ではない。

冬は-10度にもなる軽井沢で、大きな窓ぎわの雪景色を側に家族で朝食をとる。窓の断熱性が高くないと、こんな間取りは無理だ。
カーテンを使わず、もちろん結露もない暮らし。

 
YKKAP APW430シリーズ
トリプルガラスでも選択肢は様々だ、例えばパッシブハウスではUNILUXの採用例が多い。価格も僕が建築した当時ではAPW430シリーズとそれほど変わらず、惹かれる気持ちはあった。
でも、せっかく窓が遅れている日本において国産でいい窓作ってくれたんだから、APW430を採用しようと決めた。

日射取得する南側は大開口スライディングとした。
またそれ以外の方位はほぼすべての窓でツーアクションを採用した。この窓は軽井沢や信州の自然豊かなを地で何棟も設計してきた建築家さんおすすめの開き方をする。

ほとんど視界を妨げない網戸が外側についており、レバーを90度回すと内倒しで上部が開き自然換気ができる。
より通風が欲しい場合はハンドルを180度回せば全開でき、窓ふきも室内から虫の心配なく行うことができる。

自然は感じたい、けれども窓を開けて虫が入るのは困る、森に囲まれた暮らしにぴったりだ。
もちろん住宅街でも2階建て以上などで、窓は開けたいけれど小さな子の転落が気になるという家族にもおすすめできる。

これらの窓は設計時「建もの燃費ナビ」で熱取得と熱損失の収支を計算し、減額時に窓のグレードを下げるのではなく、性能に寄与しない開口部を減らした。

***

国産というと昔から樹脂窓を作っているエクセルシャノンと迷わなかったか、これから家を建てるマニアックな人に聞かれることがある。

パッシブハウスで認定を視野に入れている場合は断面構成を含めた情報を開示し、熱貫流率のカタログスペックが正しいことを証明しないと、認定用プログラムPHPPでの計算に使えない。自分たちの製品を厳しい目で検証されても問題ない自信があればできるはず。
それができているのがYKKAPの窓。

レガリス?エルスター?

 
木製FIX
雨がかかる心配が少ない上部のは、地元の木工建具工場で製作した木製窓がはめられている。
勾配に合わせて加工し収められているのはACGのトリプルガラス。

心配だったのはAPW 430/431と異なりアルミスペーサーである点だけど、冒頭のように冬に放射温度計で計測したガラス面の表面温度は1度しか変わらない。

 
この窓が僕らにもたらしたもの

雑木林の木々から芽がいぶくのを見て春の訪れをおぼえ、

夏には一面の緑のなか、心地よい風を流す。

気温が下がり紅葉する秋は、肌寒さを感じることなく目の前の黄金色だけを楽しむことができ、

冬には床に落ちた光が陽だまりを作り、柔らかい暖かさを伝える暖房装置となる。

自然は時に過酷だ。
僕らが和室の内装と引き換えに手に入れたのは、必ずしも人にやさしいとは限らない軽井沢の四季を、感じ楽しむことができる暮らしだった。

 

ディテール:巾木

注文住宅ブログを書く人の多くは巾木にこだわりがあると思う。ましてや建築家による設計ともなれば尚更だが、僕らの場合はまったく考えもしなかった。
家を建てるまで「はばき」の読み方だって知らなかったくらいだ。

こうして家が建ち、友人を招いて「巾木素敵だねと」言われて初めて存在がクローズアップされた。そういわれると面白いもので目に入るようになるし、よそにお邪魔する際も気になってくる。

この天然の風合いが今ではとても気に入っているし、今後の変化も楽しみ。

仕様
巾木:タモ無垢材(他木枠と同一)

クローゼット

WCL
書斎に隣接したウォークインクローゼットにはわが家の床面積35坪のうち、5.5坪を割り当てた。
各部屋にもに十分設けた収納とともに大容量で、今のところ物をしまうのに頭を使わずに済むのがうれしい。小さな子どもが3人もいると、ミニマリストにはなれるはずもないが、収納が十分あれば家がすっきりし、片付かないことでのストレスを感じにくくなる。

ここは、わが家にとってバックヤードだから、お金をかけずそうした雰囲気を出したいなと思っていた。出来上がる前に見ると大工さんの腕が良かったのか、思っていたものより気品が出ている。建築家さんと話し梁を見せ壁紙を貼り、倉庫というにはもったいないスペースになった。


引渡前にネットを引きWifiをセットしたので物を置いていない写真がないのが残念

衣類用にはハンガーパイプを2本、合計5.8m造作。
もともとは、注文住宅ブログの金字塔「羊飼いたちの休日」のIKEAハッキングその2を参考にして、(とてもおすすめです)PAXのパーツをビルトインクローゼットに組み込む予定だったが、近所にIKEAがなくまた減額の都合上から手持ちの無印クリアボックスが使えそうだったので、ハンガーにつるさない服については引き出しに収納している。

洗濯して干す際にハンガーにかけ、乾いたらそのまま収納できるのは便利だ。また毎日必要となる男性用肌着、下着、靴下は、一部のおしゃれ着を除き洗濯後干さずに乾燥機にかけ、乾燥したら畳まずにそれぞれ設けた箱へ突っ込んでいる。当然素材から乾燥機にかけられるものを選定し、乾燥による消耗が激しいのでセール時にまとめて購入する。この方式だと靴下もすべて同じものになるので、組み合わせる必要はないし片方だけ消耗しても問題ない。

たいていの人がぎょっとし、家事時間削減のためにそこまではしたくないと思われるだろうこの方式は10数年前、とある企業の単身社宅で暮らしていた際に生まれた。

当時仕事があまりにも忙しく、平日は終電やタクシーで帰宅し朝は普通に会社へ行き、忙しければ休日出勤で仕事していた僕には洗濯をする時間がなかったが、会社も心得たもので玄関横のクリーニングBOXに入れておくと2日で出来上がってBOXに収納される仕組みになっていた。

洗濯やアイロンがけする手間なく、しっかりと糊の効いたYシャツが出来上がるのには重宝したが、大人ひとり身の回りのことをこなす時間が持てない状況に、自分が巨大なシステムに飲み込まれてしまったかのようにも思えた。

そこで普段着は他のものと一緒に家で洗濯できる素材、色のみ購入し、また肌着、下着、靴下は7日分以上持つことで、土日のどちらかで洗濯し、乾燥機不可のものだけ取り出しハンガーにかけ、残りは乾燥機にかけることでクリーニングに出す量を大幅に削減できるし、家事をして生活している実感を得ていた。

まだ企業戦士という言葉が死語でなかったころ身についた習慣。
結果として時短や家事削減になっているけれど、僕にとっては人間性を回復するためのささやかな抵抗だった。

ハンガーパイプの上には枕棚を流しており、ひな人形、五月人形と言った季節のもの、電気製品の空き箱など、普段使わず、かさばるものを収納している。

本棚はハードカバー900冊分程度確保した。もともと持っていた本の量からすると少ないけれど、引越前に大幅な電子化をしたし、最近の本はkindleで買うので当分持ちそう。
開いているスペースが多く、長期保存可能なペットボトルの水を80リットル分備蓄している。パントリーでは邪魔になるものもここなら良い。
この先子どもたちが家を離れれば衣類のスペースは小さくなるため、本棚を増やせるような構造にしてある。

仕様
棚:大工造作(タモ集成材)
ハンガーパイプ:ステンレス
スイッチ:JINBO NK
照明:Panasonic
扉:建具造作
床:シナ合板

 

造作ラック
注文住宅を建てる。多くの人にとって結婚や出産というレベルに類する、人生の1大イベントだと思う。
だから家に思いが入るのは当然だし、それぞれにこだわるポイントがある。そうした話を聞き、ブログを読むのが楽しいのは、これまでの人生が何らかの形で表れているからなのかもしれない。

家を建てることになり、20代後半から30代前半の過去10年間を振り返ると、僕の場合はそれがデータセンターだった。
自宅にラックを置き、自分がかつてPMの立場で製品開発に携わったパワーバーを設置する。

本物のサーバラックをつけると奥行と雰囲気の問題が生じるし、ラックマウント機器を置くわけではないので、WCLの一部として同じ集成材で誂えてもらった。

NEMA L5-20 で2回路と、家庭で使用するには十分な電源容量を確保。コンセント数はこのラック部分で48口あるのだから言うまでもない。
電源はショートケーブル化加工をしている。指示ミスによりコンセントが隣り合わせでついたのは残念(左右に配置しルートを分けたかった)だけれど、1引込で同一分電盤なので贅沢は言うまい。

必要性はあるのか?全くない。だけど家を建てるというこのお祭りに紛れ込ませなければ、一生できないことがある。
気分は秘密基地の司令塔。NW機器を置き、NAS代わりにRAID1を組んだミドルタワーを設置。余ったコンセントは電動工具の充電に使っている。
時間かけてローンを返していくんだ、そのくらいの遊びや自分だけのこだわりポイントが一つくらいあってもいいだろうと思う。

仕様
ラック:大工造作(タモ集成材)
パワーバー:大和電器
コンセント:アメリカン電機

 

ディデール:エアコン

高性能の分厚い断熱材に包まれ、例外なくトリプルガラスのサッシを備えた御影用水エコハウスは、シミュレーション上も敷地での体感からも、当初エアコンは不要で、温暖化が進行したら設置するつもりでいた。

2018年の夏日本を襲った猛暑。その春から建築の始まった我が家の現場でも、6月くらいには異変を感じていた。軽井沢なのに外が蒸し暑い。屋根の下に入れば吹き抜ける風に涼しさを感じるものの、不安を覚えた僕は、来客の宿泊がある離れのゲストルームには最初から設置することにした。

いざ最初からエアコンをつけるとなると、ゲストルーム以外にも暑がりの僕が過ごす狭い書斎兼寝室、そして洗濯物の室内干しをする脱衣所にも欲しくなる。そこでダイキンのマルチエアコン(室外機1台に室内機をいくつも接続できる、設備置場に室外機を設置するのでスペースの限られた我が家には最適)で選定し、離れのゲストルームは壁埋込型(2.2kW)4畳半の書斎兼寝室と脱衣所は天井埋込型ココタス(0.8kW)を新築時から設置してもらった。

洗面脱衣所

ココタスは当時まだ新製品で、そのコンパクトさから関係者がダクトの吹出口と勘違いしていたが、小さいだけでちゃんとした室内機なので施工時はガス配管やドレンなど一式必要になる。配置には注意。

無線LAN接続

離れのエアコンはオプションのWi-fiユニットで、そしてココタスは標準でスマートフォンでの操作が可能となる。高断熱住宅の場合、外出先から操作する機会はほとんどないが、家の中でリモコンを探さず、エアコンの前にも行かずにコントロールできるのはやはり便利だ。ON/OFFや運転パターン、設定温度の変更などのコントロールが可能で、スマホ標準対応のココタスは風量風向も変更できるが、室内機+後付アダプターでは不可。

ダイキンのアレクサスキルを追加すれば、Amazon Echoなどで操作も可能。我が家はエアコンを殆ど使わないため、実際には使っていないけど声で運転や温度設定を操作したり、定形アクションで「アレクサ、いってきます」というと電気消灯エアコンOFFなどやってみたい人はいるのかもしれない。

ちなみにこのアダプター、約1万円した。無いなら無いなりに生活するし、家の建築という巨大プロジェクトがなければこのオプションを追加したか?やっぱり追加したんだろうな。

仕様
室外機:ダイキン 3M58VCV

離れ室内機:ダイキン C22RMV
前面グリル:ダイキン KDG413C10
無線LAN接続アダプター:ダイキン BRP051A41

書斎、脱衣所室内機:ダイキン C08VCCV

ディテール:USBコンセント

家に来る友人たちに羨ましがられる装備が、トリプルガラスでもルンバの部屋でもミーレ食洗器でもなく、USBコンセントなのは面白い。

以前過密日程でアメリカに出張していた際の楽しみと言えば、ホールフーズ等スーパーに行くこととホームセンターに行くことだった。
その時に見かけてアメリカではこういうものがあるのか、日本でも発売されないかなと思っていたところ、家を建てるタイミングで大和電器より発売されたのはうれしかった。

充電機器に応じて出力電流を変えるICを搭載しており、2.4Aまで出せるためiOS機器の充電が早く和室に宿泊するゲストには好評。
また近年USB給電機器が多く、iPhoneの充電器を転用するなどしているが飛び出しが気になるので、コンセントがすっきりしてよい。

今後HOME IoTが進めば、Raspberry Pi 等でも使うことになると思う。
6台セットで2万円程度、モノタロウで購入し施主支給した。1か所指定を忘れ余っていたものは、一応電気工事士免状があるので自分で交換した。

仕様
USBコンセント:大和電器 R3702
プレート:神保電器 NKP-3UF(PW)
取付枠:神保電器 BS-K
(ホームセンターでは売っていないので後付けした1台分はPanasonic WCN3701を使用)

ディテール:薪ストーブ

災害対策 - 停電時に自宅での生活を成立させるため、薪ストーブを設置することは決めていた。ただそこから先、機種選定に最も迷走した設備だと思う。どの機種にしようか迷ったのではなく、どう選んでいいかわからず迷った。

最終的には超高気密高断熱に対応した吸気外気導入方式の中で、以下内容を点数化しいくつかの機種をピックアップ、実物を見に行き、最後は見た目の好みでヨツール F305Bを選定した。

この投稿をInstagramで見る

【第7位】薪ストーブ 続いての #薪ストーブ は、非常に迷いましたが、高気密対応と料理のしやすさ、デザインの面で #JOTUL #f305 を選定。 もちろん外気導入をしていますが、スキャンサームの高気密向けモデルと比較すると、少し室内の空気を引いています。 クラシックとモダンの中間で、北欧らしい可愛い見た目のストーブに、炉台はなんとコメリのコンクリート平板。建築家さんのセンスがすごい、一枚300円と安いので、手前側多めにしました。熱いスキレットを置いたり、灰を掃除するのにとても便利です。 メインエリアには、薪ストーブ以外の暖房はありませんが、-10度以下になる軽井沢のこの冬でも1日中つけたのは2回だけでした。 #高断熱バンザイ #冬でもTシャツ短パン #myhome #passivehouse #マイホーム #パッシブハウス ジャパン推奨ゾーン #平屋 #超高気密高断熱 #ua値019 #ヨツール #JØTUL #jotul #f305 #軽井沢 #追分 #御影用水 #平屋暮らし #田舎暮らし #自分らしい暮らし #御影用水エコハウス ©️UEDA Hiroshi (pic2)

shiro(@460)がシェアした投稿 –

パッシブハウスにおける薪ストーブの選定について

外気導入直結タイプは、今や大概の輸入ストーブでオプションとして選べる。ただ、設計時から外気導入が標準な機種は多くない。F305は設計が新しいこともあり、その数少ない外気導入標準のモデルだった。外気導入のパイプがうまく隠せるようにか、同色の物入れもセットでうまくデザインされている。(4本足のタイプもある)

実際に使用してみると火力を上げるときは室内からも吸っている。スキャンサームのいくつかは室内空気に依存しないモデルがあるので、それを選んだほうがその点だけ言うと良いかもしれない。

高性能住宅と薪ストーブの組み合わせについて、ネットで諸説あるのはいつものことなんだけど、薪ストーブ販売店や国内の製造者に聞いてもはっきりした答えがなくて困る。彼らとコミュニケーションする中で感じたのは、超高断熱高気密住宅の知識不足というより、全体最適か個別最適かの視点の違いだった。

とある国内の製造者を訪ねたときのこと。薪ストーブの燃焼効率や、立ち上がりの速さなど本体については饒舌に語るのに、外気導入について聞くと冷たい空気を薪ストーブ内に入れたくないという。
それは薪ストーブ内での燃焼だけ考えればその通りかもしれない。でも家全体がシステムで薪ストーブはその一部に過ぎない。外気を薪ストーブに直接導入しないなら、薪ストーブはどこから空気を吸うのか。当然室内からになる。室内が負圧になって気密の弱いところから空気を引いてしまい、当然その周りは結露する。

そう僕が質問すると、そもそも薪ストーブは超高断熱高気密には向いてないし、それでもつけたいなら窓を開ければいいと言われたのだった。
断熱気密施工して、第1種熱交換換気をつけそうして暖房負荷を減らした上で、さらにカーボンフリーのエネルギーを使おうとしているのにそれはないだろう。視座が低すぎる。

真剣に考えて薪ストーブを設計してもらいたいと思う。

F305 外気導入

超高断熱高気密住宅が普及しているパッシブハウスの本国ドイツや北欧のストーブはどうか。残念ながら薪ストーブメーカーのサイトを見ても、薪ストーブのどこから吸気してどう燃焼、二次燃焼するかいまいちわかりにくい。HWAM,TONWERKの断面図みたいなのをもっと詳細にしたものが全部にあるといいんだけど。一番気になる本体の密閉性について書いてあるのは日本語だとスキャンサームくらいだった。

僕は杉、ひのき、黄砂、よもぎ、ネコ、ダニ、ハウスダスト等のアレルギーもちで、アレルゲンにはかなり敏感。野焼きの煙はもちろんだめだし、薪のいぶりも苦手だ。だからストーブを見に行けばすこしの煙臭いのはすぐにわかるし負圧や密閉性は敏感に感じるセンサーが備わっていた。

いくつかの項目でF305を候補の一つに選び、ドキュメント上のスペックとしてはスキャンサームやワムの方がよかったが、実際に見に行くとF305もなかなかしっかりした密閉で匂いは感じなかった。しっかりした扉で消耗品を適切にメンテすれば問題ないことが製品でも確認できた。

候補の中で排気が一番クリーンだと説得力があったのはワムのオートパイロットHIS。自動車が環境規制の為キャブレターからインジェクションに変わったように、薪ストーブも突き詰めればセンサーからの情報で制御する時代が来るのかもしれない。個人的には薪ストーブを停電時の暖房、料理といった災害対策の側面もあり電源を引くのは好まなかった。自動車にオルタネータがあるように、薪ストーブ本体がバッテリーを搭載し、電力を作れるようにすれば、これまでと同じ感覚で使えるけれど、とんでもないシステムになるので好みでは無いかな。

それよりは蓄熱タイプだとか、パッシブハウスクラスの性能だと暖房需要だけではこの寒い軽井沢ですら朝だけとか夜だけ数時間火をつけるだけで1日中焚くことはないので、給湯を賄うタイプも有力な検討候補となるだろう。

暖房性能か薪の大きさか

薪の対応サイズは重要な評価項目とした。
薪づくりの4工程 ①伐採 ②玉切り ③薪割り ④乾燥のなかで一番億劫なのが「玉切り」作業ではないだろうか。(乾燥も面倒だけど簡単に生産性向上できない)
エアコンのように単純に暖房性能で選定すると、高性能住宅の場合小さな薪ストーブが候補になるが、対応サイズが30cmになってしまう。
F305は仕様によると41cmまでの薪に対応だった。
日常的に入る薪が小さいのは本当に不便、40センチと30センチでは玉切りの回数が1.33倍になる。また初年度など購入する薪が30cmだと入手性が悪い。運良く譲っていただけることになっても諦めることになるかもしれない。

実際に薪ストーブ生活を始めると、友人たちと薪作りをするのが楽しみの一つとなった。その際、原木から玉切りで切り出すのも自分だけ30センチというのは不便だろうと思う。

暖房性能がオーバースペックにはなるが、しっかりと朝だけ炊きその暖かさをキープして日中や夜はつけないとか、晴れた日は日射取得で暑くなるので朝から点火せずに過ごし、夜1回だけ燃やすなど、燃焼する時間を少なくすることで対応できるのも高断熱住宅ならでは。

針葉樹が燃やせるか

もともと雑木林に埋もれたアトリエを撤去した我が家には、解体時に伐採された大量の原木があった。6割が針葉樹のアカマツ、4割が広葉樹で楢と栗だった。針葉樹が適さない薪ストーブもあると聞き、針葉樹が問題ないものかどうかを評価項目とした。北欧の森は針葉樹が大半とのことで、選定リストに乗ったどの機種も問題ないですよとの回答は頂いていた。

触媒の有無

触媒があると、交換のお金がかかる。それだけ聞くと迷うまでもなさそうだけど、クリーンバーン(触媒レス)方式は燃費が悪いと一般的には言われている。やはり薪ストーブで本格的に暖房するなら触媒有りがいいとネットには書いてある。
ただこれもクリーンバーンのデメリット「燃費が悪い」がどうしてそうなるのか、熱量に対する消費量で比較し議論したいところだが、自動車雑誌でよくある実測比較といったものは見当たらなかった。比較表にEN13240でのEfficiencyを入力して比較したけど、決め手の項目にはならなかった。

我が家は解体時に作った薪が大量にあり、本当にクリーンバーンの燃費が悪かったとしてもそれほどのデメリットにはならない。面倒な部品がなく交換に費用がかからない方が、我が家の状況ならいいと考えた。

実際に1年暮らしてみて、断熱性能が良いので薪が多少早く燃えていたとしても、点火し数本が燃えて消え、その熱が部屋から奪われないまま1日過ごす事が多い。日射取得できる地域の超高断熱住宅では、普段の生活で燃費は気にならない。

料理

我が家では災害対策の観点から、停電時に料理できることが必須だった。ただ、住み始めてみると、日常的な効用を強く感じる。そもそも、パッシブハウスのような超高性能住宅になると、暖房の為だけに薪ストーブが必要かというとそれは否だ。もし冷房のため1台エアコンを導入してしまえば、それで暖房も賄える。
少なからず情感的な理由で導入するはずだから、災害対策抜きにしても料理はできたほうがいいと思う。遊びに来るゲストも薪ストーブで料理するともてなし感出るし、ただの暖房と違って普段の生活にも彩りを与えてくれる気がする。

材質、鋼板が鋳物かソープストーンか

一般的に鋼板製が立ち上がりが早く、鋳物が遅いとされているが定量的な評価を見つけられなかった。薪ストーブは、FF式の暖房機器と違い電気で強制的に吸排気しているわけではない。温度差によってドラフト効果により排気し吸気口から空気を引く燃やし方が理想で、早めに温度を上げてやることが必要。針葉樹をはじめに燃やし、温度を上げてから広葉樹にスイッチすることで鋳物のF305Bでも平日の朝暖房機として使っている。

最も我が家の場合、前日夜に薪ストーブを使っていれば翌日は起床時に20℃以上あるし、そうでなくても針葉樹だけ燃やしてすぐ消えてもその熱で一日過ごすことも多いけれど。これがソープストーンなら、さらに本体に蓄熱されるからより快適なんだろう。(ただし高価)

煙突

煙突はセオリー通り。つまり曲げを作らずまっすぐ伸ばし、屋根から抜く。本体から高さ4m以上、屋根面から1m以上。

よく聞かれること①:ペレットストーブ

家づくりを検討中の方に良く聞かれるのが、ペレットストーブを検討しなかったかどうか。その多くは吸排気にモーターを使用しており、停電すると使えなくなるため検討すらしなかった。

停電すると使えなくなることを、地震の時に使うのは危ないから使えなくていいんですなんて言うストーブ屋さんもいるけれど、それは話のすり替えだと思う。少なくとも軽井沢では地震以外でもしょっちゅう停電するし(先日も40時間停電したばかりだ)そういう時に薪ストーブで暖を採り、料理もできるというのは電気が使えないことに不安を感じる家族にとって、大きな心の支えとなる。

よく聞かれること②:乾燥しないか
薪ストーブでなぜ乾燥するのか?(温度が上がれば相対湿度が下がるのは当たり前で、絶対湿度、人間の生活ででた水分がなぜ失われるのか)それは燃焼により冬季の乾燥した外気を大量に家の中に入れるから。3種はもちろん1種換気だとしても、薪ストーブ直付けの外気導入口がなければ差圧レジスターや気密の弱い場所から、薪ストーブが消費する大量のエアが入ってくる。

もちろん全熱交換換気(風呂場までロスナイ!)室内循環式レンジフードのおかげもあるだろうけど、我が家は過乾燥になっていない。

よく聞かれること③:子どもが危なくないか
ベビーゲートをおいている。うちの子どもたちは、熱いことを理解しておりもう大丈夫だと思うけど、偶発的な事故の可能性と友人たちが子どもを連れてよく家に来るので、10年はこのままにしておくつもり。

仕様
JØTUL F 305 R B ブラックペイント